玖瑰(まいかい) バラ科
大通西12丁目のバラ園が改修されましたが、それに合わせて東側の一角に瀋陽友好コーナーが設けられました。本市の友好都市はバラがシンボルになっているところが多く、バラ園のバラもそれに因んで植え替えることにしたのです。ポートランドのあるアメリカの品種が北側に、ミュンヘンのあるドイツのバラが南側にまとめて植えられ、そして赤いバラがシンボルの瀋陽のコーナーには、瀋陽市から寄贈を受けた‘玖瑰(まいかい)’が植えられました。
玖瑰とは、本道の海岸に自生しているハマナスの近縁種ですが、実際の株が道内に入ったのは初めてではないかと思われます。樹勢はやや立ち性、花もやや小輪で八重咲きになり、ハマナスほどごつくないという印象を受けました。
中国では、このつぼみを乾燥させたものをお茶として楽しむため、「玖瑰花(メィグィファ)」の名前でよく売られています。ほんのりと甘みがあり、淡い香りのするハーブティーで、利尿作用・肌荒れ・便秘・二日酔い・のどの痛みなどに効果があるとされています。
冬は厳しい寒さに見舞われる瀋陽でも、唯一平気で育つバラである玖瑰は、そんなたくましさを微塵も見せない、本当に優しい雰囲気を持った植物です。