ムクゲ アオイ科
ムクゲはアオイ科の落葉樹で、原産地は正確には分かっていませんが、中国と考えられています。(この学名もHibiscus syriacusになっており、初めはシリア原産と考えられたようです)
大韓民国の国花として知られていますが、原産地ではないようです。ムクゲという読みは、中国名の木槿(もっきん)からなまったとも、韓国名の無窮花(むぐんふぁ−むきゅうげ)からとも言われていますが、古くはアサガオとも呼ばれていたこともあったようです。
ハイビスカスの仲間では最も耐寒性が強く、道内でも平気で越冬できますが、この仲間の花はほとんどが一日花であるように、本種も一日からせいぜい数日でぽとりと花が落ちてしまいます。これも当年枝開花性の性質があり、勢いのよい枝を伸ばさせるとたくさんの花芽をつけることから、秋に強めに切り詰めておくと翌年たくさんの花を咲かせることができます。このため、一つの花は短命でも、次々とたくさんの花が咲いてくるので、夏から秋までの長い期間美しい花を楽しむことができるのです。
ムクゲには、白から淡い紫、赤、濃い紫などの花色や、普通の一重咲きだけでなく、半八重から重弁の八重咲きまで様々な花型があります。品種名がよく分からないものの、簡単に増やすことができるせいか、市内でもたくさんの種類が栽培されています。
公園内にも、いくつかの種類が植えられており、夏から秋にかけてたくさんの花を楽しむことができます。
(参考:「むくげ」立花吉茂著、淡交社、1989)