ノウゼンカズラ類 ノウゼンカズラ科
2丁目の北側には長い璧泉がありますが、夏から秋にかけて、その上からたくさんのオレンジや黄色の花が咲いてきます。平成最初の再整備に合わせて、花の少なくなる夏から秋の見ごろを付け加えるために選ばれたのがノウゼンカズラでした。ところが花が咲いてみると、オレンジや黄色、ほとんど赤い花など、様々な花が咲いてきたのにはびっくりしました。たくさんの注文があったので、あちこちから集めてきていろいろと混じってしまい、このようになったものでしょうが、かえって賑やかになってよかったのかもしれません。
ノウゼンカズラ属には、中国産のノウゼンカズラと、北アメリカ原産のアメリカノウゼンカズラの2種類しかありません。(このような隔離分布をしているのは、同じノウゼンカズラ科のキササゲとアメリカキササゲ、ユリノキとシナユリノキなど、いくつかの植物が知られています。)
璧泉の両脇に咲いている、明るいオレンジの花が大きく開き、中がクリーム色をしているのがノウゼンカズラ、花筒が細長く、黄色の花が咲いているのが黄花のアメリカノウゼンカズラです。もう一種、花筒の中まで真っ赤でやや開いた花を咲かせているのは、この両者の交配から生まれた‘マダムガレン’という品種によく似ていますが、正確なことは分かりません。
この仲間は日当たりのよいところを好み、つるの先に花芽ができますので、春に強いツルを伸ばさせる必要があります。このため秋に思い切って切り詰めておくことが大切です。ノウゼンカズラの方がつるの伸びがおとなしく、家庭では作りやすいのでこちらがお奨めでしょう。